動画を撮影する場合に必須となるNDフィルターですが、NDフィルターがどんな役割なのか、どのような種類があるのか、よくわからないという方も多いはず。
動画撮影にNDフィルターが必要な理由と、種類、選び方を簡単に紹介します。
一眼カメラで動画も撮りたい方は参考にしてくださいね。
Contents
動画撮影にNDフィルターが必須な理由とは?
ニュートラル・デンシティー・フィルターの略で、意味は「中立な濃度のフィルター」。
NDフィルターを使うと、撮影対象の光量だけを少なくすることができます。
光量を抑えられるとNDフィルターがない時と比べて、絞りを開いたり、シャッタースピードを遅くしたりしても露出オーバーにならずに、
日中の日差しの強い明るいシーンでも撮影の幅が広がります。
動画撮影にNDフィルターは必須。その理由を簡単に解説します。
動画ではシャッタースピードが重要
動画でシャッタースピードが重要ってどういうこと?関係あるの?
と思う方が多いですよね。
動画は簡単に言うと
「連続して撮った静止画を続けて見せることで動いているように見える」
という仕組みです。
例えば、
運動会で走っている子供を撮影するとき、静止画の場合はシャッタースピードを速くしてブレが無いようにすることがありますよね!
しかし、
動画を撮影するときに同じようにシャッタースピードを速くしてしまうと、
その連続した静止画のピントが合いすぎてパラパラ漫画のようにカクカクした不自然な映像になってしまいます。
動画の場合は、
人間の目で見ている感覚と合わせるために、
あえてシャッタースピードを遅くし、自然なブレ感を演出します。
そのため、動画撮影時はシャッタースピードを基本的には固定し、撮影します。
露出を抑える
上記で述べたようにシャッタースピードを遅くして撮影しようとすると、今度は光を取り込みすぎて露出オーバーになってしまいます。
とくに日中に屋外で撮影する場合は、日差しが強すぎるので白飛びの原因にもなります。
絞りを調節することで改善する場合もありますが、最大しぼり値には限界がありますし、意図的にぼかしたい場合にも制限がかかってしまいます。
そこで、NDフィルターを使うことで光量を調節し、この問題を解決するのです。
NDフィルター選びの注意点
お手持ちのカメラに合ったNDフィルターを選ぶ際に、確認しておきたいこと、知っておきたいことを紹介します。
使用するレンズのサイズを要確認
NDフィルターはレンズの口径サイズと同じサイズのものを使用する必要があります。
購入する前に必ずレンズの口径サイズを確認しておきましょう。
口径サイズはカメラレンズの前面か側面、レンズキャップの裏側に書いてあります。
◯◯mm、Φ◯◯mm、Φ◯◯と書いてある数字が口径サイズになります。
NDフィルターのサイズは、パッケージの右上か右下に書いてあることが多いので、口径レンズと同じものを選んでくださいね。
NDフィルターの種類を確認しよう
◎フィルター濃度
NDフィルターは光量を何分の1にするかが数字によって表されていますが、この表記の仕方はメーカーによって違ってくるので注意しましょう。
例えば光量を1000分の1にするフィルターをケンコーは「ND1000」と表しますが、富士フイルムは「ND-3.0」と表します。
撮影シーンによって、この濃度を変えながら光量を調節していきます。
◎丸型フィルター
一番定番のタイプ。
レンズの径についているネジ部分に装着して使用するので、レンズ径に合ったものを使用します。
レンズ径より少し大きめの丸型フィルターであれば、ステップダウンリングを使って一回り小さいレンズにも使用できますよ。
例えば、
77mmのNDフィルターを72mmのレンズに装着することも可能になります。
違う径のレンズをいくつか持っている方におすすめ。
◎角型フィルター
広角レンズなど、レンズが丸く飛び出しているものには丸型レンズが装着できません。
そのような場合は、
専用のホルダーをレンズに装着し、そこにNDフィルターを付けて撮影します。
◎ハーフNDフィルター
半分だけ暗くなっているNDフィルターで、角型フィルターのホルダーに装着して使用できます。
夕日や日の出を撮影する場合、空と地面とで明暗差が大きくなってしまいます。
その両方を綺麗に写したい場合に使えるのが、このハーフNDフィルター。
境目がはっきり直線になっているハードタイプと、
グラデーションになっているソフトタイプ、
中央から外側にかけてグラデーションになっているリバースタイプなど、
様々な種類があります。
動画撮影でおすすめNDフィルターの選び方
NDフィルターには「固定式」と「可変式」があります。
どちらも一長一短なので、撮影シーンや予算に合わせて選ぶと良いでしょう。
固定式NDフィルター
一般的なNDフィルターは固定式で、1つのフィルターに1つの濃さしかありません。
そのため、屋外から屋内に入った場合や、日の出などの明るさがどんどん変わる被写体を撮影する場合には、その都度合った濃度のフィルターを変える必要があります。
手間はかかりますが、その分光のムラがほとんどなく、種類も豊富です。
フィルターを付け替える余裕のあるシーンにおすすめ。
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可変式NDフィルター
可変式は、リングを回すことで濃さを変えることができるNDフィルターです。
1枚あれば何パターンもの濃度に調節できるため、撮影の途中で交換する手間がかかりません。
便利な分値段も高めですが、固定式は何枚も購入する必要があることを考えると同じくらいになりますね。
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安すぎるものは光のムラが出ることが多いのであまりオススメできません。
また、可変式はフィルターを2枚重ねている分、画質が低下しやすいのでそちらも注意しましょう。
NDフィルターまとめ
シーンに合わせてNDフィルターを使用することで、より自然で美しい動画を撮影することができます。
屋外や明るいところで動画撮影ができるようになると、一眼カメラもますます大活躍しますね。
まずは一つ購入して試してみたいという方は、可変式NDフィルターを使ってみると、様々なシーンでの撮影ができるのでおすすめです。